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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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飛ぶ宝石

今日は朝から突然の激しい雨のち、快晴のち、雷雨!と、目まぐるしいお天気の変わりようでした。
センターでも雷ゴロゴロで、一瞬停電して驚きました。


昨日の話なのですが、湿性生態園の水路に一部手を入れました。
作業写真が無いとのことなのですが、このところ水の流れが変わり、木道の下を水が流れるようになっていました。
そうすると、木道からは水面が見えなくなってしまうので、水の流れを現在の水路に戻すための作業でした。
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手前右下が木道デッキで、そこから水の流れが2本できました。
作業は木道の板を外し、板、竹、ビニールシートを使って木道の下を流れる水を堰止め、水流を変えたそうです。
この水の流れが二股なのは、どうしても左に水を流してもらいたかったからです。
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以前、手を加えてここに水が回るようにしたのだと思うのですが、イノシシが水路をつぶしたりオギの繁茂などで浅くなっていたところに、本流からの流れが途絶え完全に干上がっていました。
今回こちらに水を流したことによって、大きな変化は・・・
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こちらの水路にも水が溜まる!と、いうことです。
ここは、数日前の記事に出てきたトウキョウサンショウウオの繁殖場所です(記事はこちら)。
あらかた引っ越しは終わったものの、救い残しはありましたし、水が溜まることに何の不満もありません!どんどん溜まれば良いのです。

そして、副産物でもう一本、潤沢に水が溜まる部分ができました。
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ここも以前水路として整備されたのでは?という痕跡が見られます。良いですね~。
さっそく今日、サラサヤンマが縄張りを張りパトロールをしていました。
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サラサヤンマは、ハンノキやヤナギ類が生育する湿地林に生息します。
この水路の横の樹はハンノキ、すぐ前はヤナギ林と、教科書通り~と、妙に感心です。
オスが縄張りを張る条件の中には、湿土がみられような草地というものもあり、ここにはまさに掘り返したばかりの湿土と草地が広がっています。

あまり警戒心がないのか、必死に縄張りを守ろうとしているのか、間近で観察していても逃げるということはありませんでした。
いつまでも見ていられる・・・飛ぶ宝石だ~と、うっとりしていたところ、突然の雷に急いでセンターへ引き返しました。
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お天気の急変に、ヒメキマダラセセリも葉陰にひっそりと隠れていました。
お天気の急変は困りますね。
明日の天気はどうなることでしょうか。
# by isumi-sato | 2012-05-18 18:02 | いきもの

まるで雪が降っているように見えます

今日は太陽強く、風強い一日でした。
この陽気に、湿性生態園のヤナギ林では一斉に綿毛が飛び始めました。
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風に乗り、フワフワと空から降ってきて、まるで雪が舞うような風景です。
とても素敵な情景なのですが、いかんせん撮影者の腕の問題で表現できません。
昨年、その話を写真クラブの人たちに話したら「任せない!」と、言ってくれた約束はまだ有効なのか気になるところです。
まるで雪が降っているように見えます_a0123836_1630711.jpg

水面や木道にも積もっています。
晴れて、ある程度風がある時がこの風景は見頃です。

また、今年は雨が多いからか、水が多いため草刈頻度が低いからか、湿性の植物が例年より目立っているような気がします(両方かな)。
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シロネ
タデ科植物の姿が多かったり、一瞬セイタカアワダチソウの群落か?と思ったものがシロネだったり、オヘビイチゴ(乾燥地にも生えるそうですがやや湿性地を好むということで一応カウント)の黄色い花が目立ったり、嬉しい限りです。
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オヘビイチゴ
中でも、今年も湿性生態園で確認できたこの植物。
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ハイハマボッス
去年確認した場所とはまた別の場所で、湿性生態園の中で、水をかぶることが多い場所のひとつです。
見やすい位置にあるので、近々マークでもつけておこうと思います。


そして、今日「この植物はなんですか」と、来館者の方に尋ねられました。
候補がいくつか頭に浮かんでも、名前が出てこない・・・アレ、アレだよアレの、世界。
林道にあるとのことなので、さっそく観察にでかけました。
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この写真がその植物です。
茎は直立しないで、一見這うような姿。
頭の中で、田村(タムラ)、熊谷(クマガイ)、ともかく人名っぽい名前~と、悶々としてやっと立浪(たつなみ)を思い出しました。
茎の下部が這うとなると、別の種を考えてしまいますが、葉の鋸歯の数(9や10あり)、草丈、雰囲気を考えるとやはりこれはタツナミソウではないでしょうか。

林道からの帰り道、今年初見のチョウとまた出会いました。
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サトキマダラヒカゲ
他にも、アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、サラサヤンマ(トンボ)っぽい生き物にも会いましたが、彼らはかなりの高速飛行をして枝などにとまらないものですから、確認はできませんでした(アオスジアゲハ間違いないです)。
ますます夏めいた生き物たちの登場で、外を歩くのが楽しい時期です。
皆さんも真夏日が続く日々が訪れる前に、ぜひ自然散策おすすめいたします。
# by isumi-sato | 2012-05-17 17:31 | しょくぶつ

小学生の社会科見学

本日は、市内小学校から、社会科見学の3年生が来館いたしました。
人数は33名、時間は約30分と少々短時間の日程でした。

今日はお天気も良かったので、まずは中庭で農機具の解説を行いました。
小学生の社会科見学_a0123836_16234680.jpg

千歯扱き、足踏み脱穀機、縄綯え機、俵織り機など、簡単に実演をしながらの解説です。
実物を見たことが無い道具がほとんどだったようです。
なかでも特に盛り上がったのは、縄綯え機でした。
小学生の社会科見学_a0123836_16544154.jpg

ペダルを踏んでワラが縄になっていく様に、わぁ~っ!と大盛り上がりでした。
そして、昔は手で綯っていたと、これまた実演するとやってみた~い!と、みんなで挑戦しました。
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もっとも、そう簡単にはできないので、もっと詳しく教えて欲しいという声が上がったのですが、今日は時間切れ。
次はたっぷり時間がある時に、遊びに来てもらいたいですね。


他にもセンターの館内展示や、田んぼと蓮田の観察などを行いました。
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さとの生き物のはく製達は、大人気。
イノシシなんて居ないでしょ?と、同じ市内でも海沿いと山沿いでは目撃される動物も違うようです。
(今日は海側の小学校でした。)
変わりにキョンはたくさんいるそうです。
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もっとたくさん居たかった~など、嬉しい感想を教えてくれながら次の施設へと出発していきました。
これからセンターは、小学生の校外授業で賑わう時期がやってきます。
# by isumi-sato | 2012-05-16 17:10 | グループ・学校利用

今日の雨は恵みの雨 or 邪魔な雨

 センターの畑は、夏野菜植え付けの最中です。この時期出勤日が雨だと作業の予定が狂ってしまって困るんですよ。畑作業だけではなく、他の作業予定も入っているんでね。そんなわけで、今日は雨が降る前に予定した作業を終わらせようと頑張ったのですが、11時ころから雨が降り出し、ゴマと綿の畝作りが出来ませんでした(オクラと落花生の畝作りは終了、予定の半分が済んだってとこかな)。

 畝作り作業をしている脇で、ジュガイモの綺麗な花が咲いています。アンデスという品種は紫の花が綺麗だとの情報を得たので植えてみました。アンデスと男爵の花の写真は以下の通りです、比べてみて下さい。ちなみにアンデスは、イモも紫だそうです。
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 畑作業とは逆にサツマイモ、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンは苗を植え付け後、まだ日が浅く水が欲しい時期なので、恵みの雨となりました。特にサツマイモは根が出だしたところ(写真の赤丸参照)なのでグッドタイミングでした。
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 ジャガイモの花は今が盛りです。センター来館の祭は畑まで足を運んでみて下さい。
 トマトは、昨年、来館者の方々に収穫体験をして頂いたところ好評でしたので、今年は植え付け本数を少し増やし、赤い実と黄色の実の生る“アイコ”という2品種を植えました。病気にかからないよう大事に育てていきたいと思っています。
# by isumi-sato | 2012-05-15 15:42

大慌ての引っ越し作業

今日はお天気も良く、暑すぎず寒すぎず過ごしやすい一日でした。
センターも小さいお子さんから、年配の方までたくさんの来館者で賑わいました。


田んぼや畑、湿性生態園ではシオカラトンボが飛び始めました。
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シオカラトンボ メス
よく似たシオヤトンボとは、翅の先端の模様(縁紋えんもん)が黒いことと、腹の先(尾部付属器)が白いことで区別がつきます。
メスの体色は基本的には白くなりません。
これぞシオカラトンボだと、いう塩辛くなったような白いオスも飛んでいたのですが、少々忙しかったので撮影できませんでした。


忙しかったのは、こちらの引っ越し作業に追われていたからです。
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ニホンアカガエルのオタマジャクシ(以下オタマジャクシ)とトウキョウサンショウウオの幼生(以下サンショウウオ)
写真ですと、頭でっかちがカエル、細身がサンショウウオです。

湿性生態園には、サンショウウオ産卵スポットがいくつかありますが、その一つが干上がってしまいました。
水が無くなりやすい場所だったので、気にはしていたのですが今季は雨が潤沢に降り、ここ数日すっかり気を抜いていました。
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↑こちら、3月3日の時の写真です。
↓こちら、本日の写真です。
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すっかり水が乾いています。
本流からの水が止まっていた(干上がっていた)のが原因です。
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かろうじて残った部分に、オタマジャクシとサンショウウオが集まっていたので、網ですくって別の場所に引っ越しました。
集合!と、声をかけたら集まらないかな・・・なんて思いましたが、もちろんそんなことは無く、もういないだろう?と思って網を入れるのを止めるとまたふわ~っと浮いてくるの繰り返しでした。
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サンショウウオ
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主におたまじゃくし

何とか引っ越しできたのは、もっといますが(具体的にカウントしていません。泥含みバケツ4杯分)、引っ越し先は本流なので、また違った敵と戦わなければなりません。
まぁ、干上がって「完」よりかは戦い甲斐があると思うので、頑張ってもらいたいところです。
(私は湿地の中腰作業で、腰痛とひざ痛と戦います)
来年こそは、ここの水を切らしたくないのですが・・・要相談中です。
# by isumi-sato | 2012-05-13 17:47 | いきもの