4月24日、曇。午前九時の気温は13.6℃、今朝の最低気温は11.7℃でした。
一日中北東の風が吹いて、少し肌寒い一日でした。
昆虫広場では、いろいろな新緑の緑色が見えています。
草地には、薄茶色の小さな穂が見え始めています。
アシが生い茂っていた部分を冬の終わりにきれいに刈りました。
そのあとの一部にチガヤが穂をみせています。
ことしは、風になびく白いチガヤの穂を見ることができそうです。
小水路沿いでも草がどんどん伸びてきています。
その中で黄色い花が目立ち、金平糖のような実をつけている植物があります。
花弁に光沢があります。花びらの組織の中にデンプンの層があり光を反射するためだといいます。
光沢は、昆虫を呼び込む工夫だと考えられたり、太陽の光と熱を中心部に集めていると考えられたりしています。
花弁は5枚なのですが、多くは昆虫たちに食べられてその数がかなり少なくなっています。
茎を見ると、毛がたくさん生えています。
キツネノボタンです。葉の形がボタンに似ているところからその名がついたといいます。
キンポウゲ科の有毒とされる植物です。セリを取る時には、間違えないように注意すべき植物です。ラヌンクリンという毒があるそうで、あやまって口にすると炎症を起こし、汁にもかぶれるので、気をつけたい植物です。
キンポウゲ属の学名「ラヌンクルス」は、水湿地を好むことから「小さなカエル」を意味するラテン語から命名され、さらにその毒成分の名前「ラヌンクリン」になったようです。
金平糖のように見える部分は、花のあと種子がいくつも集まってできている集合果(そのひとつぶが「そう果」)です。よく見ると先がとがっていて先端はトゲのようになっていて少し曲がっています。同じようなところに生えてよく似たケキツネノボタンは、さらに毛が多く、花柱が短く先がほとんど曲がらないといいます。ケキツネノボタンのそう果先端は多少曲がるかほぼまっすぐだといいます。厳密な見分けはなかなか難しいようです。
(H26/5/4追記:「葉の形質や茎の毛の状態も区別の決め手とはならず、キツネノボタンとケキツネノボタンの明確な識別点は痩果の形質にある。」と読者よりご指摘をいただきました。さらに見分けは難しい様です。)
同じくキンポウゲ科で、よく似た畦に生える植物に タガラシ があります。
こちらは、そう果の先は、丸く、細かな突起のないものが集まっています。
集合果は、小さく細かくかわいらしい感じがします。
最近は、タガラシの方が見る機会が少なくなっているようです。
似た植物でも、いろいろな細かな個性を発見するとおもしろいですね。
昆虫広場の真ん中にやっと芽を吹き始めたエノキがあります。
そこに忙しそうにシジュウカラが朝に夕に飛び回っています。
くちばしには、小さな虫をくわえています。どうやら子育て真っ最中のようすです。
鳴き声は、ツピーツピー、ジュクジュクジュク。