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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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早春の使者

最低気温がマイナスをたたき出す日々です。
今日は午後になっても湿性生態園はおろか、万木堰にまで氷が張っていました。


今日の巡回は、生き物や植物をじっくり観察せずに、一直線に湿性生態園に向かいました。
なぜなら、12月下旬ごろからずっと気になっていたことがあったからです。
さっそく気になる場所を観察すると・・・
早春の使者_a0123836_16525886.jpg

やっぱりもう降りて来ていた!
そう、気にしていたのはトウキョウサンショウウオの動向です。
房総では、1月上旬から産卵が始まることも珍しくありません(昨年は1月15日に産卵確認)。

えっ、この写真にサンショウウオ写っている?と、思うかもしれませんが、写真中央、全身に泥を被って頭を左に向けた長い体が写っております。
ガサガサ動き回って観察していると、体を左右に振って更に土の中に潜っていきました。


例年、12月中にトウキョウサンショウウオの産卵水路の整備を行っていましが、今年はしそびれて今日になってしまったのです。
水路整備は、水路に堆積した泥上げと、何より成体、卵のうを食べる動物からの攻撃を守るためのネット張りが重要な仕事です。
さっそく、ネット張りの準備をしました。
早春の使者_a0123836_1723591.jpg

昨年は竹の支柱でアーチを作り、そこにネットを張りましたが一年経つと折れたり、ネットそのものが痛んでいた(そもそも古いネットを使っていたので)ので、両方交換しました。
今年も孟宗竹を使って、支柱をつくりました。

支柱ができたら、水路に設置です。
早春の使者_a0123836_1755179.jpg

水路をまたぐようにアーチを作り、防鳥ネットをはりました。
早春の使者_a0123836_1765715.jpg

青いネット部分は去年のままの部分で、緑が今日張ったものです。
トウキョウサンショウウオは、成体になると一般的には繁殖期以外水に入りません。
繁殖期(1月~3月)になると、先にオスが水中で待機してメスを待ちます。
オスはしばらく水中に留まりますが、メスは産卵の瞬間だけ水中に入り、終わるとサッサと水辺近くの山や森に帰ってしまいます。

今日オスが降りてきているのは確認できたので、そろそろ一番乗りペアの卵のうが確認できるかもしれません。待ち遠しいですね~。
そして、今年も獣害に合わない様に、順調に進んでもらいたいものです。


今日は鏡開きの日ですね。
(この日程も地域よって違うようですが、関東の多くは今日かな?)
鏡開きは鏡餅を割ってお汁粉や雑煮を食べる風習ですが、そもそも鏡餅を飾っていないので、切り餅で雰囲気を味わいました。
早春の使者_a0123836_17195071.jpg

突き詰めると、“切る”は縁起が悪いので“割る”と言っているので、切り餅では問題があるのでしょうが・・・。
センターのもちつき行事でついたお餅です(小豆栽培していないのであんこは市販品デス)。
鏡開きではお汁粉を食べると言うのでお汁粉になったのですが、ここでも地域の差が表れます。
お汁粉のあんこは、粒あんか、こしあんかというものですね。
好みの問題ではなく、名称の問題の方ですよ。
粒あんはぜんざい、こしあんはお汁粉、又は全然違う名前などなど。
皆さんの地域では、「あんこを汁状にしたもの」の名称は何でしたか?
大人になってから初めて知る地域差、意外とありますので、調べてみると面白いかもしれません。
by isumi-sato | 2015-01-11 17:28 | いきもの