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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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いすみ楊枝

4月20日、曇。午前九時の気温は10.4℃、今朝の最低気温は7.5℃でした。
ここ二、三日は、北の風で冬に戻ったような寒い日々です。
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当センターの工作室を利用して、月一度開催している「いすみ楊枝」の集まりが本年度も4月第一回が開催されました。

いすみ楊枝とは、千葉県の伝統的工芸品に指定されている茶道具などを創作する技術です。昔の武士のたしなみのひとつとしての茶道から、茶道具を作るようになったようです。
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本日の制作のテーマは、「菓子切」(かしきり) と楊枝 です。

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材料は、ススダケ と クロモジ です。

ススダケとは、古民家の天井などで長い時間囲炉裏の煙にいぶされた結果生まれる竹です。そのような品種の竹があるわけではありませんので、あしからず。
いすみ楊枝で他の茶道具に使う竹材料は、冬に伐採し、油抜きをして、二、三年置いた竹材料を使うことがほとんどです。
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クロモジは、今年の2月に採った材料を利用していました。一年前の材料もありますが、新しい方がやはり香りが良いようです。
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一年前の楊枝は、皮と木部の境目あたりを軽くこすると、クロモジの香りがはっきりと沸き立ってきます。

菓子切には、刀のような独特の反りがついています。和菓子の断面がきれいに切れると、見た目も味も気分もよろしいようです。
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出来上がったものは、和紙製の袋、楊枝入れなどに入ると、より一層和のテイスト、高級感が増します。

寒い日には、少し気持ちを静かにして、暖かい茶と 甘――い和菓子 など、よろしいですね。
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再登場、今年3月下旬のクロモジの花です。
最後に、いつも当センターにいらしている方から頂いた写真です。
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三日前の昼にすぐ近くの山裾で撮影されたニホンノウサギです。逃げもせず、しばらくじっとしていたそうです。
by isumi-sato | 2014-04-20 15:31 | グループ・学校利用