梅雨にふさわしく、雨がしとしとと降り続いています。
昆虫広場から眺める景色は、雨にかすんでいます。
田んぼでは、イネが順調に生育しています。
上の田んぼの「ミノテ」(下の段の田んぼへの水の落とし口)では、堰板(せきいた)の下を水が流れて、ミノテが壊れていました。
補修すべく土を掘ろうとしたところ、下の水たまりにはうごめく生きものがたくさんいました。
何だろうとバケツにさらってみたところ、こどものドジョウたちです。
バットに広げて数えてみたところ、27匹程度いました。
横から観察すると、ご覧のとおりです。
そして、その顔は写真の通りで、ドジョウヒゲといわれるヒゲの数を数えると何のドジョウなのかがわかります。
ひげは、5対10本(半分の片側だけ数えると、下あごに2本、側面に2本、上くちびるに1本)でした。体の形とも考えあわせると、これは、「ドジョウ」です。
もう少し水のきれいな山間部に住む、体が太短いドジョウにホトケドジョウがいます。
センターに飼育しているホトケ君の顔を紹介します。
今日はいつになくチョコマカ動き続けていて、やっと写真をとれました。
ひげの数は、8本です。
他に、シマドジョウ(体に丸い黒色の班がある)、カラドジョウ(口ひげが長く、尾の付け根が太くずんぐりしている。国外移入種で、最近増えてきている。増えてほしくない生きもの)などが、よく出会うドジョウ君たちです。
ドジョウの繁殖期は、6月7月です。川、水路、田んぼと、ドショウが移動しやすく水環境がつながっていることが必要ですが、田んぼの水路が整備されて、最近はドジョウが暮らしやすい環境がどんどん減ってしまっています。生きものが暮らしやすい水路環境を維持することがいろいろな生きものが生活できるということになり、ひいては人が豊かに暮らしやすい環境につながるということになるのですが、まだまだ工夫の余地がたくさんあるようです。
小水路では、雨粒のついたハナショウブが咲いています。
似たものの区別ポイントとしては、アヤメは花に網目模様があり、
ハナショウブでは葉の中脈が隆起すること、カキツバタは葉が幅広くもっとも水に近く生育していること、があげられます。
朝の百葉箱のふたの裏には、ニホンアマガエルが隠れていました。
雨が強く落ちてくると、センターのまわりではゲッゲッゲッと、アマガエルの声が響いています。