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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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どこから来るのかな?

9月に入ってから1週間経っているというのに、今日も暑い一日でした。


本日センター内を巡回中「あっ!」と、急に思い出したことがあります。
それは、少々前の事ですが、蓮田の前のオニグルミが枝ごと落ちていたことです。
確か写真を撮影したはずと探してみると、ありました。
どこから来るのかな?_a0123836_17134246.jpg

調べてみると、8月28日のことです。
まずクルミを見つけ、巡回帰りに持って帰ろうとホクホクしていたのですが、その後蓮田をイノシシがめちゃくちゃにしているのを発見して、それどころでは無くなってしまったのです。(その記事はこちら

そのクルミがまだ置き去りな事を思い出し、改めてクルミ拾いに向かいました。
ところが、探してもクルミは見つからず・・・先に誰か持っていってしまったのねと、諦めかけた時別の物をたくさん見つけました。
ほうほう、これはこれでとっても面白いと、拾い集めました。
それがこちら。
どこから来るのかな?_a0123836_17175531.jpg

真っ二つに割られまだ新しいたクルミの殻が、地面にたくさん落ちていました。
思わずニンマリです。
これは、ニホンリスが食べた跡(食痕)で、そのような動物の痕跡を「フィールドサイン」と呼びます。
クルミをこのように真っ二つに割って食べられるのは、強い歯を持つリスだけです。

オニグルミがある場所は、蓮田の前の森と繋がらない開けた場所です。
どこから来るのかな?_a0123836_17234331.jpg

布袋竹林側から来たのか、駐車場側から来たのか・・・どちらにせよ、木々の繋がりが切れた場所ですから、地面を歩いて来たのでしょう。
一頭かな?それ以上?地面をトットコ歩いているニホンリス、見てみたいものです。

探してみると、別のフィールドサインもありました。
どこから来るのかな?_a0123836_1733211.jpg

クルミの食べ方には他の動物にも特徴があり、アカネズミは両側に2つのほぼ丸い穴があけられ、ドブネズミは先端からかじり穴があけられる。
そしてイノシシは噛み砕いてクルミの殻は破片と化す・・・そうです。
その条件からすると、この殻はどれも当てはまらないような気がするのですが、いったい誰が食べたのでしょうね。
破片とまではいきませんが殻のボロボロさ加減から、イノシシでしょうか。
こんな開けた場所でも、動物たちにしっかり目をつけられているのですね。


また、湿性生態園では、4年目にして初めて確認できたトンボがおりました。
どこから来るのかな?_a0123836_17503055.jpg

リスアカネです。
木立に囲まれたやや薄暗い池や沼で見られるトンボだそうです。
条件的には湿性生態園で見られるはずだと探していたのですが、出会いがありませんでした。
(もちろん見逃していた可能性大ですが)
特徴としては、
どこから来るのかな?_a0123836_17541991.jpg

一見するとノシメトンボの姿で、コノシメトンボのような色ですが、胸の模様(矢印の部分)が真っ直ぐで、途中で途切れていることです。
アキアカネやナツアカネとの違いは、羽の先が茶色くなっていることです。
≪参考までに・・・≫
どこから来るのかな?_a0123836_1825928.jpg

↑ノシメトンボ
どこから来るのかな?_a0123836_1832521.jpg

↑コノシメトンボ


先日大多喜町に出かけ、センターでは見慣れない動植物に感動しましたが、見慣れた場所と思っていても日々新しい発見があるのですね。
皆さんもぜひ、秋の始まった自然の中にお出かけ下さい。
センターでもご来館お待ちしております。
by isumi-sato | 2012-09-07 18:12 | いきもの