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トンボの沼のスイレン除去始まる

本日、トンボの沼の前を通ると、何やら小舟が堰(トンボの沼=高田堰)に降りていました。
話を伺ってみると、トンボの沼のスイレン除去工事が始まったそうです。
トンボの沼のスイレン除去始まる_a0123836_17234864.jpg

1~2週間前から工事が始まり、終了予定は3月末までだそうです。

トンボの沼はかつて、千葉県内に生息するほとんどのトンボが観察できた…と言われたほど、トンボの種類が豊富だったそうですが、水面一面をスイレンが覆うようになると、その種数は激減しました。
昨今では、コハクチョウにも開放水面(水草など無い水面だけの部分)少なさに、ねぐらにすることを敬遠されています。
また、昨年の大震災の影響で、浮島のようなものができてしまい、ますます水面が減っていました。
トンボの沼のスイレン除去始まる_a0123836_1729895.jpg

写真手前が新たにできてしまった“浮島”です。
このような浮島が数カ所にできてしまいました。
スイレン以外にも、この泥の塊は除去してもらえるのだろうかと、心配になって聞いて見たところ…

「それは根の塊ですから」

と、お返事が返ってきました。
この浮島、底の泥が地震の影響で浮き上がってきたものだと思っていたのですが、作業中の方に言わせるとスイレンの枯れた根の塊だそうです。
スイレンの葉や茎は冬になると枯れますから、そういったものも混ざっているのでしょう。
つまり、泥では無い(泥だと無理なのか?)ので、一緒に除去してもらえるようです。
これでずいぶん開放水面が広がることでしょう。


トンボの沼のスイレンは、もともとは園芸種であって、誰かが堰に入れたものです。
確かに花はとてもきれいなのですが、現在では水面を覆い尽くさんばかりに増えてしまい、逆にいままで生息していた多くの生き物たちの姿が減少、または消えてしまいました。
始まりは良かれと思って行ったことだとは思いますが、園芸種や本来そこにいなかった動植物(最近話題の外来種問題ですね)をむやみに野に放つと後で大きな問題が生まれます。
そうならないように、これからも気をつけなければなりませんね。
by isumi-sato | 2012-03-03 17:56 | おしらせ