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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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草むらにしゃがんでできる自然観察

肌寒く、すっきり晴れない日が続くセンターです。
今週土曜日も雨の天気予報で、欲しい時には降らず、行事の日に雨が降るなんて、今年は本当に雨と意見が合いません。


さて、お天気が不安定なので、あまり遠出をしようという気にはなれませんが、幸いセンターの建屋を出ればすぐそこに自然が広がっているので、昆虫広場にしゃがめば楽しい自然観察ができます。
今回は、5分の出会い昆虫編です。
草むらにしゃがんでできる自然観察_a0123836_1741777.jpg

スイセンの花に、ヤブキリの幼虫です。
キリギリスの仲間で、幼虫の頃は花粉や花弁を食べるそうですが、脱皮をするごとに肉食性が強くなり、成虫になるとどうやら肉食(他の昆虫など)が主となるそうです。
脱皮するごとに、食性まで変わるとは…不思議です。
何で?どうして?とヤブキリに聞いてみたいものです。

現在、ヤブキリに限らずいわゆる「バッタ」と呼ばれる虫たちの幼虫にたくさん出会えます。
成虫の姿がちょっと想像できない姿が多いのですが、小さい姿でピョンピョン跳ねています。
他の仲間も見つけたら、またご紹介します。


続いてこちら…
草むらにしゃがんでできる自然観察_a0123836_1752411.jpg

カラスノエンドウの“エンドウ”が既にできていました。
カラスノエンドウは、豆果が熟すと黒くなるところから、「カラス」の名前がついたそうです。
ですが、今回注目するのはこちらでは無く、花や葉の基部です。
草むらにしゃがんでできる自然観察_a0123836_17574414.jpg

今、カラスノエンドウの花一つにアリ一匹…というぐらいアリ達がウロウロしています。
アリの顔の下の茎が、黒くなっているのが写真で分かるでしょうか?
これは花外蜜腺(かがいみつせん)というもので、ここからアリの好きな蜜を出してあげる変わりに、葉を荒らす害虫から身を守ってもらっているそうです。
他にこの蜜腺を持っている植物として、アカメガシワやサクラが身近な植物です。
上記2つの植物の葉も、観察しているとアリが盛んに蜜腺をなめている姿が観察できます。
草むらにしゃがんでできる自然観察_a0123836_1884721.jpg

蜜腺は小さいですが、そこだけ色が違うので分かります。
それはもう熱心になめている姿を見ると、そんなに甘いのか?と好奇心が膨らみます。
膨らみますが…さてどうしようかな?と、考えている昨今です。

そして、まだ発生していませんでしたが、ここにアブラムシが発生すると、またアリたちが群がりアブラムシの分泌物である「甘露」を求め、さながらアブラムシのボディーガードのような存在になります。
その様子をぜひ、観察してもらいたいです。
なぜかというのは、また別の機会に…


とにかく23日土曜日は晴れてくれ~と、願ってやまない職員一同です。
明日午後までのお天気は持つようなので、明日の太陽が出ている時にはぜひセンターに遊びにいらして下さい。
お待ちしております。
by isumi-sato | 2011-04-21 18:21 | いきもの