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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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草木染め体験

本日「草木染め体験」を開催致しました。
参加者は大人17名でした。


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本日のセンターは、朝の8時半ごろにはすでに前が霞むような強い雨が降っておりました。
もう、昨日の天気予報はどういうことだー!と叫び出したいくらいの状況だったのですが、当日を迎えてしまいましたし、染める材料も概ねそろっていたので、本日決行いたしました。
炉や鍋を始めとする道具を全てセンターの軒下へ運んでの作業となりました。
写真に写っているパラソルはもちろんバカンス的な要素ではなく、炉の火が雨だれで消えないための措置です。


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草木染めについての話を講師から聞いた後、センターの昆虫広場にて、染液の材料になるセイタカアワダチソウの花穂を刈り取りました。
前日にセンター職員が、湿性生態園の花穂を刈り取っていたので、悪天候もありまして刈り取る部分の目安を知る程度の作業となりました。
例年だと、今の時期セイタカアワダチソウは満開に黄金色の花を咲かしているのですが、今年の天候不順にほとんどの株が花を咲かせていません。
花の盛りの物を多く使うと黄色が強く、咲きかけのの物を多く使うと緑色が強く出るそうです。


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前日と当日刈り取ったセイタカアワダチソウの花穂と、タマネギの皮をそれぞれ洗って大鍋に入れます。
この時水から入れるのが重要なポイントです。
煮立ってから更に30分程度煮出すせば染液の完成です。


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煮ている間にまた室内に戻り、布の模様作りの作業を行いました。
今回はシルクのスカーフと、木綿のさらしを和手拭いサイズに裁断したものを使用しました。
皆さんそれぞれ作りたい模様を想像しながら、割り箸や竹ひご、輪ゴムを使って模様作りを行いました。


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模様作りが終わった布を、約30分程染液に浸します。
染液の色は、セイタカアワダチソウは黄色、タマネギは濃い茶色です。
この染液に浸した後の色を定着させるための処理で、媒染液(ばいせん液)というものにつけます。
この媒染液によって、最終的な色が決まります。
今回用意した媒染液は、ミョウバンを使用したアルミ媒染液、木酢酸液を使用した鉄媒染液です。


・セイタカアワダチソウ+アルミ媒染液=黄色~金色
・セイタカアワダチソウ+鉄媒染液=抹茶色

・タマネギの皮+アルミ媒染液=濃いオレンジ色
・タマネギの皮+鉄媒染液=焦げ茶色


となります。
どのような染液を使っても、鉄媒染を施すと渋めの色となるようです。

作業を軒下で縮こまって行ったので、どの場面の写真も同じようなものとなっております。
作業中雨は止むことは無く、時折土砂降りになりながら最後まで降り続きました…。


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媒染液に約20分程つけた後は、しっかり水洗いをして陰干しします。
本日は悪天候のため、干しても水気を切るぐらいしかできませんでしたが、通常のお洗濯でも直射日光をあてると色落ちを早めますので、陰干しがお勧めだそうです。
写真は丁度、タマネギの染液にアルミ媒染を施したものです。


今回の行事は、天候や材料(花の咲きが悪い)に予定外のことが多く起こりましたが、センターの行事はその日に何か立派な物を仕上げるというより、自宅で復習しながら自分一人でできるようになるということをメインにしています。
そのため、染液を作る材料から自分たちで調達します。
草木染めの方法も色々ありますが、今回の材料の多くは身近にあるものを使っています。
一人分でしたら、自宅のガスコンロの上で全て出来てしまうものです。
ぜひ今回覚えたことを元に、素敵な草木染めの作品をご自分で作り出していただきたいです。

大変な悪天候の中、行事への御参加ありがとうございました。


次回開催行事は、10月23日から始まる「竹かご教室」ですが、こちらはただ今キャンセル待ちとなっています。
11月に開催するたこ作りや、わらの置物細工、12月の餅つき等の行事の申込受付は開始しています。
そちらの参加もお待ちしております。
詳しい内容、申込み方法はこちらからどうぞ。
by isumi-sato | 2010-10-09 18:11 | 行事報告