10月1日に雨で中止になった湿性生態園の草刈を行いました。
作業するのに雨は雨で困りものですが、今日は暑さがぶり返した一日でしたので、作業にあたった職員は汗だくでした。
朝一から草刈開始。
かなり茂ってしまいました。
大きく成長した草は固く、丈の高い草が倒れていると、更に作業が大変になります。
チップソーで、背丈より高い草を刈り倒していきます。
ここで暮らす生き物のことも考え、全て刈り倒すのではなく、刈らない部分も残します。
刈り倒した草は、更に自走式の草刈り機で細かく砕いていきます。
根元から刈り倒したまま放置しておくと、なかなか土に戻らず堆積していく一方なので、全ての箇所ではありませんが、このような作業を追加しています。
株が柔らかい内は、この自走式で刈りながら砕いてしまいます。
夏前に一回刈っておくと楽なんだけれど・・・と、重々分かっていたことではありますが、そんな文句がこぼれていました。
1日がかり、苦労の甲斐あって、ただ草が繁茂していた草むらから、手の入った湿性生態園に戻りました。
丈の高い草を刈っていると、目の前に草の塊を発見しました。
やや崩れかけていましたが、どうやらカヤネズミの古い巣のようです。
写真を撮影した後触ると、ぼろぼろっと崩れてしまいました。
写真以外にももう1つ発見したそうです。
普段、姿を見たことはありませんが、このような痕跡でカヤネズミが棲息しているのが分かります。
草刈作業の横では、草むらから追い出されたオオカマキリがベンチの上にいました。
お腹がパンパンに膨らんでいたので、産卵前のメスのようです。
場所により草はパッチ状に残して刈り取っていますから、作業が終わってから戻ってもらいましょう。
その近くでは特に動じず、オオハナアブがせっせと花から花へ飛び回っていました。
幼虫が水中で育つので、成虫も湿地で見られるそうですが、センターは堰や水路が近くにいくつもあるので、林道や畑、昆虫広場でも姿を見かけます。
丸っこい身体でなかなか愛嬌があります。
草刈り作業中、たまたま通りかかったお客さんと草刈の話になり、「庭の草むしりをすると、女房にせっかく植えた物全部抜くなんて!と、怒られる」なんて話をしていました。
作業に熱中してしまうと、往々にしてそういう結末を迎えます。
今回も、打合せして残すことが決まっていた季節の花「ワレモコウ」がきれ~いに刈り倒されているのを発見。
うっうぅ・・・刈ってしまったのは仕方ありません、多年草なのでまた来年に期待するしかありません。
楽しんでいた、楽しみにされていた皆様、このような訳ですのでごめんなさい。