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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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松ぼっくりってなんだろう?

昨日から降る雨は止まず、しとしと一日降り続けています。
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センターも雨に包まれて静かな一日でしたが、明日20日が写真コンテストの締切ということもあり、ありがたいことに数件の持ち込みがありました。
まだ募集中ですので作品お待ちしております。


雨の日に少しちなんだ話題をひとつ。
松ぼっくりってなんだろう?_a0123836_16132143.jpg

写真は、アカマツの松ぼっくりです。
この松ぼっくり、畑で拾ったので泥だけでした。
そこで洗って乾かそうとしたのですが、すっかり仕舞い忘れて一晩、朝露に濡れたらなんと写真のようにカサが閉じてしまいました。

この濡れた松ぼっくりを室内で乾燥させると・・・
松ぼっくりってなんだろう?_a0123836_1629412.jpg

元通り、開いた松ぼっくりになりました。
熟して乾燥すると、カサが開くという認識はあったのですが、落下した後にまた湿っても閉じるのですね。

ところで、「松ぼっくり」と呼ぶこれ、そもそも何なんだ?と、聞かれたら、なんと答えますか。
松ぼっくりはつまりマツの果実で、このような形を「球果」と呼び、カサなどと呼ばれる部分は「果鱗(かりん)」です。
果実なわけですから、中に種がある訳です。
松ぼっくりってなんだろう?_a0123836_1653536.jpg

赤い矢印で示したところが、松ぼっくりの中にまだ残っていた種子です。
つまんで抜くと、このような物が出てきます。
松ぼっくりってなんだろう?_a0123836_1702490.jpg

こんな小さい種から、大木になれるのですね。
この薄い膜みたいなのにも秘密が有って、膜は性能の良いプロペラです。
高いとこから落とすと、くるくる回転しながら風に乗り遠くまで移動できるのです。
そのため、松ぼっくりのカサが開くのは、よく晴れて乾燥した日です。
だから濡れるとカサが閉じてしまうのですね。
極力条件の日に種子を飛ばしたいという、植物の戦略に脱帽です。


寒くなったので、水槽の生きもの達もひっそりしています。
そんな中、いつもと比べると活発なのがこちら。
松ぼっくりってなんだろう?_a0123836_1783512.jpg

ウナギでもヘビでも無いよ、足あるもの。
トカゲでもないよ、水の中入るもの。
と、いう訳で、トウキョウサンショウウオです。

あまり姿を表に出さないのに、最近ウロウロしている姿を見かけます。
トウキョウサンショウウオはまだ寒い1月~3月が繁殖期になるため、寒くなっても活発に動けるようです。
むしろ夏の暑さの方が苦手で、動きが悪いような気が・・・
活発な様子を見ると、センターの繁殖池の整備もせねばな~と、寒い時期の土木仕事が頭をよぎります。
by isumi-sato | 2013-12-19 17:21 | しょくぶつ