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千葉県いすみ環境と文化のさとセンター

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秋深し…

本日のセンター、時折雨がぱらっと降る、すっきりしない曇り空の一日でした。
ほんのひと時ぱっと晴れて、これは良いぞ~と思って外に出たら、雨に降られてしまいました。
気温もだいぶ低くなりましたし、夏から続けていたトンボ調査も一区切りといった感じです。
そんな中、梅の樹で動く生き物発見。
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カマキリがトンボを食べていました。
パソコンの画面で拡大したところ、このカマキリはハラビロカマキリのようです。
トンボは、ナツアカネか、アキアカネでしょう。
“バリバリ”という音がしそうな食べっぷりでした。
カマキリもトンボも次世代を残すため、せっせとハンティングに励んでいるようです。
どちらも頑張って!


林道沿いのクワの木には、ひっそりとマユが。
秋深し…_a0123836_16102160.jpg

この特徴的なマユは、クスサンのマユです。
カイコのマユとは違い、網のような作りになっています。
中が透けて見えるので、「スカシダワラ」の名前があります。
まだご在宅のように見えるのですが、9~10月に成虫になるそうです。

ということは、いままで幼虫がいたわけで…気付きませんでしたね。
というのも、クスサンの幼虫は終齢(サナギになる直前のころ)になると、9cmにもなる大型の幼虫で、地は黄緑色、側面には青色の目玉模様、体には白く長い毛が密集と、とにかく目立つ奴なんですよね。
センターとは別の場所で撮影した画像があったはずなのですが、本日見つかりませんでした。
見つかり次第載せますねと、需要のなさそうな予告をしてみたり。

白い毛に覆われているから、幼虫時代は「シラガタロウ」と呼ばれるそうです。
シラガタロウからスカシダワラと呼ばれるその正体は、クスサンとなかなかお名前がたくさんある蛾です。


爽やかさに欠ける話題が続いたので、何か爽やかで明るい話題でもと考えて出てきたのがトンボでしたので、トンボの話題を数点。
秋深し…_a0123836_1628362.jpg

やっと10月8日にアキアカネを見つけました。
センターでは多くのアカネ系トンボがまさに乱舞しているので、その中からアキアカネを探し出すのが大変でした。
ヒガンバナが咲くころ里に下りてくる…という話があるそうなので、もう少し前からセンター周辺にもいたのでしょうね。
赤くなる途中のナツアカネに何度ひっかけられたことか…
秋深し…_a0123836_163612.jpg

参考までにナツアカネ。
胸の真ん中の線の終わりが、アキアカネが尖るのと比べ、平行な終わり方です。
それに、アキアカネが腹のみ赤くなるのに対して、ナツアカネは胸も顔も赤くなります。


これで夏から行っていたトンボ調査で、5科21種のトンボがセンター周辺に生息しているらしいということが分かりました。
ただ、トンボは早春から飛びますし、来年春にまた調査を行うとこの数は増えるのだろうなと思います。
生き物は時期を逃すと、また来年~になってしまうことが多いので、常にアンテナを張っていなければならないようです。

皆さんもぜひ、それぞれの季節の自然を楽しんで下さい。
センターへの秋の自然散策お待ちしております。


☆★☆オマケ★☆★
モクズガニ現在も白い毛を保っています。
体もまだ柔らかいです。
by isumi-sato | 2010-10-15 16:49 | いきもの